ホーム > 成田屋早わかり > 歌舞伎十八番 > 解脱(げだつ)
解脱(げだつ)

 嫉妬して男を追う人丸姫<ひとまるひめ>が釣鐘の中に入る。悪七兵衛<あくしちびょうえ>景清の亡魂が娘の姿を借りて薄衣<うすぎぬ>をかぶって出現して恨みと迷いの振りの後に得脱<とくだつ>し、景清の姿になって消えるという筋だったらしい。大正3年(1914)1月に二代目市川左團次が復活した作(吉井勇脚本)と、昭和7年(1932)11月、市川三升が復活した作(山崎紫紅脚本)がある。

初演年月 宝暦10年(1760)3月
原題名 曾我万年柱
そがまんねんばしら
初演者 四代目市川團十郎
初演劇場 市村座 (江戸)
テキスト:服部幸雄著『市川團十郎代々』(講談社刊)より
写真:福田尚武撮影